画廊

日本におけるギャラリーという単語は、英語及びフランス語からの音写である場合が多い。 ガレリアは本来イタリア語で「回廊」を意味する。 フィレンツェでコジモ・デ・メディチが自らの邸宅の回廊を市民に開放し、その収蔵品を閲覧させたことから、 貴族階級が絵画を知人たちに見せる目的でもつ部屋を意味するようになり、これらの絵画室が公共化されるにつれ 「美術館」と同義に使われるようになった。 イタリアのフィレンツェのガレリア・ディ・ウフィツィ(ウフィツィ美術館)、イギリスのロンドンのナショナル・ギャラリー、 テート・ギャラリー(テート・ブリテン)などがギャラリーという語を呼称に含む著名な美術館である。 なお、日本ではこの用法はあまり見出されない。 数少ない例として「東京ステーションギャラリー」「東京オペラシティアートギャラリー」が挙げられる。 民間の商業的なギャラリーは、画廊側が選択した作品を展示する「企画画廊」と、 スペースを一定期間ごとに作家に貸す「貸画廊」に分けられる。 さらに企画画廊は、専属の作家のマネジメントから、販売迄の一次流通を手がける「プライマリ・ギャラリー」と、 既に亡くなった作家や転売作品を主に扱い、二次流通を支える「セカンダリ・ギャラリー」に分類される。 なお、1つの画廊が、企画画廊と貸画廊を兼ねる場合(ある時期はスペースを貸しつつ、ある時期は自主企画を行う、 というケース)もある。 企画画廊はアートディーラー(美術商)が経営し、展示・陳列した作品を顧客(製作物の購入者)に販売することで 金品の授受が成立し利益となるのが普通で、貸画廊は作者(製作物の作者)から施設の利用料金と、 売り上げに応じた手数料がギャラリーの利益となる料金システムを採用している場合が多い。 一般に、ギャラリーには、それぞれ得意分野があるが、現代美術を主として扱うギャラリーが存在する。 現代美術の作品はほとんどの場合、ごく限られたコレクターを販売対象としており、一般の観客に対する商品価値を 具えていないと見なされていたことから、日本では現代美術を取り扱うギャラリーは、貸画廊であることが多かった。 また、そのようなギャラリーは、現代美術のみを取り扱うギャラリーであることも多い。 しかし90年代頃より日本でも現代美術を専門に扱う企画画廊が増えつつ有り、それに伴って貸し画廊の比率は下がっている。 世界的には貸し画廊が稀であるため、現代美術家は画廊に作品を持ち込むなどしてアートディーラーと契約し、 美術家はアートディーラーの求めに応じて作品を制作し、アートディーラーは富裕層や美術愛好家などに作品を販売する。 日本では東京の銀座、大阪の西天満などが画廊が集中する地域として知られてきたが、 1990年代の日本の経済状況を反映し、主要画廊の廃業や移転が続き、2000年代にはかなり分散している。 また日本でも欧米型の企画画廊やアートディーラーが増加しつつある。[wikipedia]